引き続き、SHOW-YAについてです。
今回はSHOW-YAが主宰するNAONのYAONについてです。
①概要
NAONのYAONは女性アーティストのみによる、日比谷野外大音楽堂を会場とした
ロック・フェスティバルです。
出演者はもちろん女性のみならず(陰陽座やLIGHTBRINGERなどヴォーカルのみ女性で、バックの演奏は男性のバンドは出演していません)、また制作スタッフも女性のみという、まさに「女性限定」に徹底的に拘っています。
SHOW-YAの提唱により、1987年より始まりました。
1991年までは、毎年行いましたが、寺田恵子の脱退の影響もあり、それからしばらく
途絶えていました。
2005年のSHOW-YAの復活により、2008年に行われましたが、またしばらく途絶ました。
2013年に復活して、2018年現在まで、毎年開催されています。
②出演者の顔ぶれ
初年度の出演者はSHOW-YAがレスペクトする先輩女性ヴォーカリスト、カルメンマキ。
またガールズバンドの元祖として、よきライバルであるプリンセス・プリンセスが
おもだった出演者です。
その当時、HR/HMのSHOW-YAと、ポップ・ロックのプリンセス・プリンセスは音楽的な相違もあり、仲が悪いと噂されていましたが、実際はそうでなく、お互い親交がありました。
その証拠として、1990年を除き、毎年出演していました。
しかし、初年度には石川秀美や美保純。1988年にはダンプ松本など、ほんとうに女性であるならなんでもありだな、というアーティストも出演しています。
ここ5年間は、ガールズメタルのムーブメントを反映して、Cyntia、Gacharic Spin、DESTROSE、Mary’s Bloodなどが出演し、相川七瀬、中村あゆみ、もとプリンセス・プリンセスの渡辺敦子富田京子が常連となっています。
しかし、ガールズメタルのムーブメントの牽引役のaldiousはなぜか一度も出演していません。
どうしてなのか、少し気がかりではありますが。
③NAONのYAONの意義
1)女性ロックアーティストの認知度アップ
まず、NAONのYAONの意義として、女性ロックアーティストの認知度アップです。
単独ではライブできないような、新人女性ロックアーティストにたいして、大勢の観客の前で
演奏する機会を提供しました。
また、このような言い方は失礼かもしれませんが、全盛期を過ぎた中村あゆみ、相川七瀬、元
プリンセス・プリンセスのメンバーなどの受け口となっています。
2)音楽におけるジャンルの壁の撤廃
出演者の顔ぶれをみて、石川秀美、美保純、ダンプ松本、早見優など、これはどうみても
ロックではないだろう?ほんとなんどもありだな、と思いました。
しかし、これが結果的に音楽におけるジャンルの壁の撤廃につながるなら、いいことだと
思います。
ちなみに私のブログの主旨も
・女性ロックアーティストの認知度アップ、ロックシーンにおける女性の地位向上
・ロック・ミュージックの中のジャンルの垣根を低くする
ことです。
偶然だとは思いますが、めざす方向が一致したことに関しては、大変うれしく思っています。