今回は、スイスの女性5人組のヘビーメタル・バンドで、昨年暮れに、セカンドアルバム「ヘクセルハンマー」をリリースした、バーニング・ウイッチーズについて紹介します。
①はじめに
このプログでも書いているように、日本で2010年代の初めより、女性だけのメタルバンドが注目されています。
しかし、海外ではメンバーが女性だけのバンドは、意外と少ないです。
少し前に、スウェーデンのクルシファイド・バーバラが活躍していましたが、2016年に解散しています。逆にナイトウイッシュやエピカのようなシンフォニック系を初め、アーチ・エネミー、アマランス、ヘイルストームなど、女性はヴォーカルのみでバックの演奏は男性陣というのが主流であります。
そのような事から、メンバーが女性のみのメタルバンドがデビューしたのは、かなり新鮮に感じたため、紹介しようと思った次第です。
②バイオグラフィー
スイスの音楽大学に在学中に、ATLAS&AXISというパワーメタルバンドに唯一女性メンバーとして参加していたロマーナ(ギター)は、在籍中に2枚のアルバムを残します。
しかし、彼女はいつしか、女性のみのメタル・バンドを結成しようと思うようになりました。
2015年に入り、バンドを結成するためメンバーを探し始めました。
まず、旧知のジャイに自分のバンドでベースをプレイする気はないかと誘ったところ、彼女は快諾し、最初にベース・プレイヤーが決まりました。
次にメンバーになったのは、ATLAS&AXISのファンで頻繁にライブに通っていたセレイナでした。彼女がヴォーカルをやっている事を思いだし、実際に歌声を聴いて、メンバーして迎えることにしました。
そこで、これまで親交のあったディストラクションのシュミーアに自身のニューバンドの構想を伝えます。そのアイデアに興味を持った彼はサポートを申し出ます。
その後、ララ(ドラム)をオーディションで獲得し、この4人でシュミーアのプロデュースによるデモも作成します。
この段階で、ギタリストがもう一人いたほうがいいということになり、ロマーナの音楽学校からの知り合いのギタリストのアリナを迎えて5人編成となりました。
そこで、シュミーアとV.O.パルバー(デストラクション)の共同プロデュースでレコーディングにとりかかり、2017年にデビュー・アルバム「バーニング・ウィッチーズ」のリリースにこぎ付けました。
その後、アリナが脱退したため、ソニアをギタリストとして迎えました。そして、シュミーアとV.O.パルバーにダミールエスキックを加えた、3人の共同フロデイースにより、セカンドアルバム「ヘクセルハンマー」を制作し、2018年12月にリリースの運びとなりました。
③メンバー
セレイナ(ヴォーカル)
ロマーナ(ギター)
ララ(ドラム)
ジャイ(ベース)
ソニア(ギター)
④ヘクセルハンマーを聴いての感想
音楽性は、噂に違わず、ジューダス・プリーストやウォーロックなどの80年代のヨーロッパの正統派メタルからの影響が大きいです。
それに加え、現代的な激しさもあります。
キーボードの音がほとんどない事から、北欧メタルやイタリアンメタルというより、ジャーマンメタルな音ですね(まあ、シュミーアがプロディースしていることも関係していると思いますが)
すなわち、女性バンドということを、微塵も感じさせず、男勝りといったほうがいいのかもしれません。
また、メンバー全員、そこそこ美人というのもポイントが高いですね。
⑤ヘクセルハンマーの曲目
1. The Witch Circle
2. Executed
3. Lords of War
4. Open Your Mind
5. Don‘t Cry My Tears
6. Maiden of Steel
7. Dungeon of Infamy
8. Dead Ender
9. Hexenhammer
10. Possession
11. Maneater
12. Holy Diver(DIOのカバー)
13. Self Sacrifice
14. Don‘t Cry My Tears (acoustic)