元ソナタ・アークティカのギタリストのヤニ・リマタイネンと、元ナイト・ウイッシュのアネッテ・オルゾンが中心となって結成されたプロジェクトのダーク・エレメントのデビュー・アルバムを聴きましたので、ここで、レビューしてみます。
①全体的な印象
このアルバムを聴いた第一印象は、やはりアネッテはナイトウィッシュを脱退して正解だったと思いました。
このダーク・エレメントがアネッテをフューチャーしたプロジェクトということもありますが、実にのびのび歌っている感じでした。
ナイトウィッシュの時は、自分の意に沿わない音楽性の曲を無理やり歌わされた感じで、かなり苦しそうででしたが。
まあ、ナイトウィッシュの考えたとして、ヴォーカルも一パーツに過ぎないという考えなので、いたしかたないか。
ナイトウィッシュの紹介の時は、アネッテでは話にならないと言いましたが、この作品を聴いて、アネッテはアネッテの良さがあると思いました。
素直で癖がなく、伸びやかなヴォーカルというアネッテの美点がでていい作品だと思いました。
そのアネッテの美点を生かしつつ、シンフォニックでメロディアスな曲作りをしたヤニのソングライティングは脱帽です。
彼のソナタ・アークティカでは生かされなかった才能が、はっきり出ていると思います。
バンド脱退した人のソロ作品はいまいちということが多いですが、この作品はアタリです。
確かにナイトウィッシュを思わせる所もありますが、それと比べると、ポップで聴きやすいと思います。
北欧の女性ヴォーカルのシンフォニック・メタルの作品を聴きたいが、こてこてのヘビーで大げさな作品は敷居が高いなという初心者には、特におすすめです。
このダーク・エレメントはプロジェクトなので、今後どうなるかわからないということですが、是非とも、継続してほしいと思います。
②曲目紹介
1)ザ・ダーク・エレメント
2)マイ・スウィート・ミステリー
3)ザ・ラスト・グッド・デイ
4)ヒアズ・トゥ・ユー
5)サムワン・ユー・ユーズド・トゥ・ノウ
6)デッド・トゥ・ミー
7)ハロー
8)アイ・キャンノット・レイズ・ザ・デッド
9)ザ・ゴースト・アンド・ザ・リーパー
10)ヘヴン・オブ・ユア・ハート
11)オンリー・ワン・フー・ノウズ・ミー