元アフター・フォーエヴァーのサンダー・ホマンズと女性ヴォーカリストであるアマンダ・サマーヴィルが、中心となって結成されたトリリアムが新譜「テクトニック」を出しましたので、アマンダおよびトリリアムのバイオグラフィも含め、紹介していきたいと思います。
①バイオグラフィ
もともとアメリカ人であったアマンダ・サマーヴィルが1999年にドイツに渡り、サシャ・ピートが立ち上げた、メタル・オペラ・プロジェクトであるAINAの参加を契機に本格的にキャリアをスタートさせました(2003年)。
その後、エピカ、アフター・フォーエヴァー、カメロット、アヴァンテシアなど、さまざまなバンドに関与した後、2010年、マイケル・キスクとコンビを組み、「キスク/サマーヴィル」を発表しました。
さらに、2011年、サシャ・ピート主導で、アマンダがメインのバンド、トリリアムを結成し、サンダー・ホマンズも主要メンバーとして参加し、ファースト・アルバム「アロイ」を発表しました。
2015年にはキスク/サマーヴィルの第二弾「シティ・オブ・ヒーローズ」を発表。
一方で、サンダー・ホマンズはHDKというプロジェクト結成し、アマンダ・サマーヴィルを迎えて、2008年に「システム・オブ・オーバーロード」、2014年「セレナデス・オブ・ザ・ネザーワールド」を発表しています。
そこで、アマンダとサンダーが更に密接になり、2018年トリリアムとしてはセカンドの「テクトニック」発表の運びとなりました。このアルバムには、何とサシャ・ピートは参加しておらず、アマンダとサンダーでほとんど作り上げたということです。
なお、現在アマンダとサンダーは公私ともにパートナーということらしいです。
②テクトニックの印象
このアルバムを聴いた第一印象は、ゴシック・メタルの範疇ではあるが、エピカやアフター・フォーエヴァーほど、シンフォニックさや、大仰さがありません。
むしろゴシック風味のすこし暗めのオーセンティックなハードロック・ヘヴィメタルに、女性ヴォーカルが乗るといった感じです。
また、アマンダのヴォーカルもフロール・ヤンセン(元アフター・フォーエヴァー、現ナイトウィッシュ)、やターヤ・トールネン(元ナイトウイッシュ)ほどオペラティックではありません。
なお、ドラマーとして、サンダーのアフター・フォーエヴァー時代の盟友、アンドレ・ボークマンが参加しています。
なんとなく、アフター・フォーエヴァーの解散理由が想像できます。
そして、肝心なアマンダの歌唱力、噂通り素晴らしいです。特に切々と歌い上げるバラードナンバーがいいです。
ゴシック・シンフォニックメタルの名ボーカリスト、フロール・ヤンセンやターヤ・トールネン、シモーネ・シモンズ(エピカ)と比べてもまったく遜色がありません。
現在、00年代と比べ、フィメールゴシックが低調ですが、まさに新世代の女性メタルヴォーカリストとして期待したいところです。
③テクトニック 曲目紹介
1)タイム・トゥ・シャイン
2)スタンド・アップ
3)フル・スピード・アヘッド
4)ヒット・ミー
5)ファイティング・フェイト
6)ノクターナ
7)フェイタル・ミステイク
8)シャーズ
9)クリシェ・フリーク・ショウ
10) エターナル・スプリング
11)シャーズ (アコースティック・ヴァージョン) (日本盤ボーナス・トラック)
サンダーが以前在籍していたアフターフォーヴァーの記事はこちらに
アフター・フォーヴァー バイオグラフィ
アフター・フォーヴァー ディスコグラフィー他